手足のこわばり(朝こわばる) Morning Stiffness

下記の症状でお悩みの方へ

  • 手や指がこわばって動きにくい
  • 足が突っ張る、足がこわばって動きにくい
  • ボタンを留めるなど細かい動作がしにくい
  • 起床時に手がこわばる
  • 指の関節のこわばりを感じる
  • 手や足を無理に動かすと痛む

これらの症状が続いている場合は、関節リウマチや変形性関節症、関節炎の可能性もあります。
お気づきの症状があれば、お早めに当院へご相談ください。

手足のこわばり

手足のこわばり手や足の関節がこわばって腫れ、動かしにくくなります。これは主に、関節やその周囲の腱に炎症が起こることで起こります。特に、関節リウマチでは、関節や骨が変形して強い痛みや腫れが出る前に、手や足のこわばりを感じる場合が多く、朝に感じることが多いのも特徴です。疾患が進行すると、こわばりを感じる時間も増えてきます。

朝の手のこわばりは病気?

寝ている間はほとんど体を動かさないため、起床時に手のこわばりを感じる場合があります。軽い体操や関節を伸ばすことでこわばりが解消する場合は心配いりませんが、30分以上のこわばりが6週間以上続く場合は関節リウマチの可能性があります。

手足のこわばりの原因

手足のこわばり手足のこわばりは、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどのリウマチ性疾患が原因で起こることが多いと考えられています。特に、リウマチの初期段階には関節のこわばりが起こることが知られています。また、パーキンソン病では筋肉のこわばりが起こることもあります。
朝の手のこわばりの原因には、ばね指、ホルモンバランスの乱れ、むくみ、血行不良などがあります。手のこわばりを引き起こす疾患には、関節リウマチや膠原病などがあります。

ばね指

指を曲げる働きをする腱が炎症を起こし、指の痛みやこわばりを引き起こします。
ばね指が進行すると、指が曲がった状態のまま元に戻らなくなることもあります。

更年期・産後

更年期や産後は、ホルモンバランスが崩れやすくなるため、「朝の手のこわばり」などの症状が見られることがあります。

関節リウマチ

関節リウマチは、免疫の異常な反応により全身の関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れ、こわばりなどの症状が現れる疾患です。40~60代の方に多く、男性よりも女性に多く見られます。進行すると関節が破壊されたり変形したりすることにより、可動域が制限されるおそれがあります。

変形性関節症

変形性関節症は、加齢などの要因により関節が変形する疾患です。
手に出る症状としては、関節リウマチでは指の節に症状が出ることが多いとされますが、変形性関節症では第一関節に症状が出やすいのが特徴です。

全身性エリテマトーデス

発熱などの全身症状だけでなく、皮膚(顔に蝶が飛んだような形の皮膚症状)、関節、腎臓、中枢神経、血液など、多臓器に障害が起こります。
圧倒的に女性に多く、特に20~30代の若年層に多く発症します。

シェーグレン症候群

膠原病に含まれる疾患で、口や目の乾燥が特徴です。
目や口の乾燥が主な症状ですが、こわばりや関節痛を伴うこともあります。

乾癬性関節炎

乾癬性関節炎は、乾癬という皮膚疾患の合併症として、関節や腱の付着部、手指に炎症を起こす疾患です。乾癬は、皮膚が赤く盛り上がり、フケのようなもの(鱗屑)がポロポロと剥がれ落ちてくる疾患です。様々な部位に発症しますが、特に肘や膝、頭皮に多く見られます。
日本では乾癬患者さんの10~15%がこの疾患を発症すると言われています。発症の原因は不明ですが、30~50代の方に多く、発症する男女の比率はほぼ同じです。

全身性強皮症患者

全身性硬化症は、皮膚や様々な内臓が徐々に硬くなる膠原病です。診断技術や治療法の進歩により、以前よりも症状をコントロールできるようになりましたが、原因不明で治療法も限られているため、現在も厚生労働省による指定難病とされています。
全身性強皮症の患者さんの80%以上がレイノー現象と呼ばれる症状から始まります。また、朝起きた時に手指がこわばるといった症状もよく見られます。

冷えや体の疲れによるこわばり

体が冷えたり疲労が重なったりすると、関節や周囲の腱への血流が妨げられ、痛みやこわばりを引き起こすことがあります。

関節の老化による変性

関節内の硬い骨と骨が直接触れ合わないようにクッションの役割を果たしている軟骨組織が加齢とともに減少することで、骨や関節、周囲の組織が変形し、痛みやこわばりが起こります。

受診の目安

もし、繰り返し手や足のこわばりが起こるようであれば、何らかの疾患が関与している可能性もあります。気になる点があれば放置せず、医療機関を受診することをお勧めします。当院には「リウマチ科」があり、関節リウマチや膠原病にも対応しますので、ぜひお気軽にご相談ください。関節リウマチによる手のこわばりであれば、早めに適切な治療を受けることが重要です。関節が壊れて変形してしまうと元に戻りにくく、日常生活にも影響することがありますので、お早めにご相談ください。

冷えは大敵!
症状を緩和するセルフケア

お風呂冷えや寒さはこわばり症状を悪化させるため、体を温める対策が必要です。
また、ストレスや過労も症状の悪化に繋がるため、注意が必要です。
こわばりの改善には

  • お風呂で全身を温めて血行を良くする
  • カイロや膝かけなどで体を温める

などの対策が望ましいです。
発熱や筋肉痛、脱力感などの症状が現れたり、手のこわばりが長引いたりした場合は、早めに当院へご相談ください。