予防接種について
当院では、国民の健康を守るために法律で義務付けられている予防接種、義務ではないが推奨されている予防接種、その他、海外渡航用の接種、季節性インフルエンザや新型コロナウイルス感染症のワクチンなど、様々な予防接種に対応しています。
予防接種の効果
ワクチンは、体内に抗体を作り、その疾患にかかりにくくしたり、かかっても重症化しにくくしたりします。ワクチンには多様な種類があり、ウイルスや細菌を弱毒化または無毒化したものや、ウイルスの遺伝子構造を模倣したものなどがあります。
ワクチン接種の副反応について
副反応とは、ワクチン接種を受けた結果、予期せず起こる反応のことです。一般的な副作用には、注射部位の痛み、赤み、腫れ、頭痛や発熱などの全身症状などがあります。日本国内で使用されているワクチンの安全性は、これまでの使用実績から確認されていますが、体質や体調によってはごくまれにアナフィラキシーショックを起こすおそれもあります。ワクチンによっては接種後にしばらく院内にて様子を見ていただく場合がありますが、ご自宅に戻られてから体調の変化に気づかれた場合なども、いつでも当院へご相談ください。
予防接種が受けられない方
- 予防接種当日に発熱のある方(37.5℃以上)
- 重篤な急性疾患にかかっている方、体調の優れない方
- 過去に同じワクチンでアナフィラキシーショックを起こしたことのある方
上記の方は、当日に接種をお受けいただけません。
少しでも体調などにお心当たりの点があれば、お電話などでご相談ください。
主なワクチン
インフルエンザ
毎年流行するインフルエンザの型は異なります。そのため、毎年、世界の状況を信頼のおける機関が観察し、その年に流行する可能性が高いと予測される型を予測してワクチンが製造され、接種が行われます。インフルエンザは時に肺炎などの重篤な疾患を引き起こすことがありますが、ワクチンを接種することで、インフルエンザにかかりにくくなるだけでなく、重症化を予防する効果も期待できます。
インフルエンザは毎年12月~3月頃に流行します。ワクチンは接種後2週間程度で効果が現れ、効果はその後4ヶ月程度持続しますので、遅くとも11月末までには接種されることをお勧めします。
B型肝炎(ビームゲン)
B型肝炎ワクチンは、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染を防ぐワクチンです。
B型肝炎は感染症法で5類感染症に分類され、全数把握対象の疾患に定められています。そのため、感染が確定した患者さんを診断した医師や、亡くなった患者さんを治療した医師は、速やかに保健所に届け出ることが義務付けられています。
B型肝炎ワクチンを接種することで、HBVへの感染を予防し、肝炎になるリスクを減らすことができます。B型肝炎ワクチンは現在、国内で複数のメーカーが製造しており、安定供給されています。日本では、乳幼児期に3回の接種が定められており、ほぼ全ての人がB型肝炎(HBs抗体)に対する免疫を獲得しています。3回の接種を受けることで、非常に高い免疫ができます。
接種スケジュール
予防接種の主なスケジュールは以下の通りです。
1回目:初回
2回目:初回から4週間後
3回目:2回目から20~14週間後
計画的に接種できるよう、余裕を持って接種スケジュールを立てましょう。
ムンプスワクチン(おたふくかぜワクチン)
弱毒生ワクチンであるおたふくかぜワクチンは、体内でワクチンウイルスを増やし、抗体を作ります。ワクチンを接種した方の約90%に抗体が作られ、接種後2週間ほどでおたふくかぜに対する免疫が得られます。潜伏期間にワクチンを接種しても、おたふくかぜの症状が重くなるなどの特別なリスクはありません。
6歳以下が罹患者全体の約60%を占めるため、集団生活が始まる前のお子様に接種しておくことをお勧めします。また、年齢に関係なく、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の罹患歴のない方に感染するリスクが高いため、接種が推奨されています。
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹は、水ぼうそう(水痘)と同じウイルスによって引き起こされる皮膚疾患です。日本人の成人の90%以上が帯状疱疹の原因となるウイルスを体内に潜ませており、過労やストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが活性化して帯状疱疹を発症します。50歳を過ぎると発症率が高くなり、80歳までに3人に1人が帯状疱疹になると言われています。帯状疱疹の予防にはワクチン接種が有効です。50歳以上の方、または18歳以上で帯状疱疹の発症リスクが高い方は、任意接種としてのワクチン接種が可能です。
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌による感染症を予防するワクチンです。肺炎球菌は慢性気道感染症、中耳炎、副鼻腔炎などの疾患を引き起こし、肺炎、気管支炎、敗血症、髄膜炎などの重篤な合併症に繋がることもあります。ワクチン接種から抗体(免疫)ができるまで、平均約3週間かかります。接種した部位が赤くなったり、腫れたり、痛くなったり、熱を持つことがありますが、通常5日以内に治ります。体調不良や発熱などの症状がある場合は、早めに当院へご相談ください。
接種の対象者や助成金についての情報は、横浜市のホームページをご確認ください。
当院で対応するワクチン
(予防接種)と費用
帯状疱疹ワクチン;自費、公費:横浜市規定による
肺炎球菌ワクチン:
子宮頸がんワクチン:
項目 | 費用(税込み) |
---|---|
インフルエンザワクチン(自費) | 4,000円 |
インフルエンザワクチン(公費) | 横浜市規定による |
B型肝炎(ビームゲン) | 5,500円 |
ムンプスワクチン | 5,500円 |